スサノオの元に何時までもいては、試練がますばかりと考えたオオナムチは、根の堅州国からの脱出を計画します。

スサノオに命じられて、スサノオの髪の中にいるムカデを取らせられている時、オオナムチにすっかり気を許して寝込んでしまったスサノオの長い髪を、室屋の柱の何本かに縛り付けました。そして、スサノオの宝である生太刀・生弓矢を身につけ、スセリヒメは天の詔琴をかかえオオナムチに背負われて、根の国から脱出するのです。

途中、琴が木の枝に触れて地もゆれ動くほどに鳴り響いたのです。この音で目を覚ましたスサノオは、室屋を引倒して追ってきました。葦原中つ国と根の国の堺・黄泉平坂で二人を見つけましたが、時すでに遅く、彼方からオオナムチに呼びかけました。

「生太刀・生弓矢で兄神たちを征服し、おまえが葦原中つ国の大きな国主(オオクニヌシ)になって治めるのだ。そして、わが娘を正妻として、宇迦の山のふもとに大きな柱を立て、高天原まで届くような屋根を高々とそびえさせて住まうのだ。この奴め!」

このお話のブロンズ像が「いざ!出雲の国づくりへ」なのです。