因幡のヤカミヒメ目当ての求婚旅行に出発した出雲の神々は、末弟のオオナムチ(のちのオオクニヌシ)にヤカミヒメをとられ、怒り心頭に達して、オオナムチをいろいろな手段で殺します。


しかし、そのたびに母の力によって生き返り、ついには出雲の兄神たちの手を逃れ根の堅州国へ逃れます。そこで、スサノオの娘スセリヒメと出会い、一目惚れで結ばれます。

父スサノオはオオナムチの力を試そうと色々な試練を与えます。
その一つ、身の丈もある枯れ草の野に鏑矢を放って、矢をとって来いと命令します。野に駆け込んだオオナムチを襲います。これにはさすがのオオナムチも万事休す。その時ネズミが出てきて歌います。
「内はほらほら・外はすぶすぶ」これを聞いたオオナムチは、合点して地面を強く踏みつけました。そこに洞穴が開いてオオナムチは落ち込みます。猛火は洞穴の上を通過していき、オオナムチは助かります。
そこへ、ネズミが鏑矢をくわえて持ってきて、オオナムチに差し出します。難を逃れたオオナムチはスサノオの元へ帰り、鏑矢を渡します。

焼け死んだと思っていたスセリヒメは大喜び、スサノオも、たいしたやつよ!と感心しました。